現代の生活は近視眼的で、することが至上の命題になっています。製品は毎年のように新しいモデルが登場し、昨年のモデルを時代遅れのものにしていきますし、スマートフォンには1分ごとに新しい情報が流れてきます。森が育ち、氷河ができ、サンゴ礁ができるまでにかかるような、地球の長い時間軸を見失ってしまうのも無理はありません。
社会学者のエリース・ボールディングは、私たちの「時間的疲労」についてこう書いています。「現在に対処することで精神的に息切れしているようであれば、未来を想像するエネルギーは残っていない」と。